岸まつえ 平和と希望のまち新宿をつくる会

岸まつえ図書室

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岸松江@つぶやきタマゴ 連載・31

許せない女性へのヤジ

月刊女性&運動2014・8

今年6月18日、東京都議会の本会議で、塩村文夏議員が妊娠や出産に関する都の支援策について東京都に質問していた際、「自分が早く結婚したらいい」「産めないのか」などのヤジが飛び、議場に笑いまで起きました。

鈴木章浩議員がヤジ発言の一部を認め、塩村議員に謝罪し自民党会派を離脱しましたが議員はやめていません。都議会では、ヤジ発言者の特定と辞職を求める決議が提出されましたが、議会の大多数により否決され閉会しました。

その後、本年4月の衆議院総務委員会で、自民党の大西英男衆院議員が女性議員に対し「早く結婚して産まないとダメだぞ」などのヤジを発したことが明らかになりました。また、共同通信が衆参の全女性国会議員にアンケートしたところ、国会でも「女は黙っていろ」「離婚しただろう」などのヤジが日常茶飯事であるとの回答が寄せられたそうです。ヤジ問題には根深い女性蔑視があります。

そもそも、結婚するかしないか子どもを産むか産まないかは、個人が自己決定すべき問題です。ヤジ発言の背景には「女性は(仕事よりも)結婚して産んでこそ一人前」という誤った価値観があり、未婚女性や不妊女性への侮辱であると同時に、「女性は仕事よりも家庭」という偏見を助長するものです。女性の自己決定権を侵害する許されない行為です。このような偏見が、職場や議会等意思決定機関への女性の進出を妨げている最大の障害物となっていることも重大です。

政治家による女性蔑視発言は、例えば石原慎太郎都知事(当時)の「女性が生殖能力を失っても生きているのは無駄」と述べたいわゆる「ババア発言」や、柳澤伯夫厚労相(当時)の「女性は子どもを産む機械」発言など、これまでも再三繰り返されてきました。

こうした女性差別発言が政治家によって繰り返される背景にあるのは、家や国家が存続するうえで「女の役割は“産む"こと」という偏見であり、個人の自己決定権よりも国や家を優先させる発想です。

私は、サッカー場で、黒人選手に対しバナナを投げ入れて侮辱する行為を思い起こしました。ピッチ上のプレーを肌の色を理由に貶める人種差別行為に厳しい批判があがりました。

同じように、女性の活躍を卑劣なヤジで貶める議員たちには、即刻退場してほしいです。

(弁護士)

※「つぶやきタマゴ」は小さな「つぶやき」を温めて新しい何かが生まれたらいいなという思いをタイトルに込めました。

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