岸まつえ 平和と希望のまち新宿をつくる会

岸まつえ図書室

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岸松江@つぶやきタマゴ 連載・19

女性を活用しない日本の大企業

月刊女性&運動2013・1

先日、組合の学習会講師を依頼されその資料作りのために、民間給与実態統計調査の企業別・事業所規模別の男女平均給与の数字をながめていたら、あることに気づきました。大企業ほど賃金の男女格差が大きいのです。

たとえば、男性の平均賃金を100とすると、1~ 9人の事業所の女性平均賃金は59.1、 10~29人規模で56.9、 30~99人規模で55.8、 100~499人規模で56.8、 500~ 999人規模で54.1、 1000~4999人規模で47.4、5000人以上規模だと39.5です(平均は51.6)。ほぼ大企業になるほど賃金の男女格差が大きくなるのです。資本金別統計でもおおむね同じ傾向です。

大企業ほど男性の給与額は高くなる一方、女性の平均給与は大企業でも高くはなりません。その要因は、女性を非正規や「一般職」など雇用別に管理していること、女性を昇給昇格させないことなどが考えられます。この数字から、日本の大企業は、まだまだ女性を活用していないんだなぁと思いました。むしろ性差別を利用して女性を低賃金に抑えることで人件費を削減しているのでしょう。

この数字を見ていて、育体後復帰した女性社員の給与を100万円以上も減額したことを一部違法としたコナミデジタルエンタテイメント事件(東京高裁平成23.12.27)を思い出しました。この会社はコナミ株式会社100%出資の社員数2408人の大企業。子育て女性をこんなふうに扱っているのが日本の大企業の現状なのでしようか。

2011年5月、OECD(経済協力開発機構)の閣僚理事会に、男女共同参画の進展は「公正」の観点だけでなく、「経済的必要性」の観点からも重要だとする「ジエンダー・イニシアティブ・レポート」が報告されました。同報告書は、女性の経済活動への参画は、生産性を高め、税・社会保障制度の支え手を増やし、多様性はイノベーションを生み競争力を高めると述べています。

日本の大企業はいつも「国際競争力」を問題にするけど、女性を活用して創造的な商品開発をしたり生産性を高めることで「競争力」をつける考えはないみたい。むしろ非正規雇用を広げて、ただただ人件費を削減するばかり。こんなので日本の企業は持続的に発展していけるのでしょうか??

(弁護士)

※「つぶやきタマゴ」は小さな「つぶやき」を温めて新しい何かが生まれたらいいなという思いをタイトルに込めました。

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